御前山・大岳山 Gozen-yama, Ootakesan ― 2013/01/29
9月に南アルプスに行ってから、秋は登山に出かけることができず、冬になってしまった。
久しぶりに長い休みが取れる年末年始は、天気の良い日に奥多摩に出かけようと計画した。多摩川の南側は、4年前に登った三頭山以外は10年以上行ってないので、今回は大岳山と御前山を縦走することにした。大岳山への入口になる御岳山は初詣で混み合うだろうからこちら側から入るのを敬遠し、朝早立ちして奥多摩湖から御前山に入ることにした。
【行程】
西武線⇒青梅線拝島5:40発⇒奥多摩6:51着・鴨沢西行きバス7:00発⇒奥多摩湖7:15下車
7:15奥多摩湖バス停→7:30御前山登山口→8:39サス沢山→9:41惣岳山→10:00御前山山頂10:11→10:17避難小屋10:54→11:34鞘口山→11:58大ダワ→13:16大岳山山頂13:43→13:52大岳神社→14:17奥の院分岐→14:50奥の院→15:22長尾平分岐→15:50御岳山ケーブルカー駅
ケーブルカー16:10発→滝本バス停16:20頃発→御嶽駅16:39発ホリデー快速⇒17:30国分寺
【歩行時間】 [ ]内はコースタイム
奥多摩湖→御前山(避難小屋) [2:40] 3:02 +休憩0:37
御前山(避難小屋)→大岳山 [2:45] 2:22 +休憩0:27
大岳山→奥の院→御岳山ケーブル駅 [2:00] 2:08
計 [7:25] 8:35
【高低差】
奥多摩湖540m→御前山1405m→御岳山ケーブル駅820m=+865mー585m
【奥多摩湖から御前山に登る】
1月2日朝、5時前に家を出て、拝島で乗り換え、奥多摩駅に6時51分に着く電車に乗った。乗客はごく少ない。終点の奥多摩駅から7時発の鴨沢西行きのバスに乗った。乗客は9人ほどで、最初に下車したのは私だった。7時15分、奥多摩湖バス停に下車。湖畔には人影もなく、寒さで体が引き締まる。
(写真)奥多摩湖畔から 左は御前山、右のピークの奥に三頭山。
ダムの堰堤を渡り、広場の一角から登山道が始まる。御前山までのコースタイムは約2時間半。いきなり大ブナ尾根の急登になり、樹間に奥多摩湖を見下ろすようになる。対岸の山にはもう朝日が当たっている。
(写真)小河内ダムを見下ろす。奥は六ツ石山に連なる尾根。
道に雪はないが、落ち葉が積もる地面に霜柱が5cm以上も立ち上がっており、また右手から吹き付ける強い風が尾根の落ち葉を舞い上がらせる。前方に昇った朝日も密集する植林に遮られて見えなくなったりするが、やがて雑木林の枝の間から日が差すようになった。
(写真)大ブナ尾根。
(写真)奥多摩湖を見下ろす。
いくつもの急登やアップダウンを経て、2時間余の登りで惣岳山に到着するが、木立に囲まれ展望がなく、前方に御前山らしい山影が現れる。植生保護柵の間を下り、御前山への登り返しが始まる辺りで、奥多摩湖を挟んで対岸になる石尾根の展望があった。
(写真)惣岳山。
(写真)植生保護柵の間の下り坂と御前山の山影。
(写真)御前山山頂手前から石尾根の展望。
【御前山】
奥多摩湖の登山口から2時間半になる10時、御前山の山頂に着いた(写真)。
10数年ぶりの再来だ。男性が1人おり、境橋から栃寄まで車で入ってきたとのこと。山頂は広く、ベンチが並んでおり、日差しがあり明るいが、風が強く、また木立や草で展望が今ひとつなので、避難小屋で昼食を摂ることにする。植生保護柵の間を下り、分岐からすぐの所に綺麗なログハウス風の避難小屋があり、小屋の脇には水の流れが固く凍っている(写真)。
日差しの入る床の上で湯を沸かしカップラーメンを食べた。デッキから大岳山が見えた。男女2人連れが登ってきて、山頂を往復し、やはり昼食のため戻ってきた。この2人連れと別れ、大岳山を目指す。まずは大ダワまで約1時間の尾根歩きだ。杉の植林や落葉した雑木林が続き、大体は歩き易い(写真)。
大ダワには綺麗なトイレがあり、林道を渡る(写真)。
御前山だけの登山の場合は、ここから鋸尾根を経て奥多摩駅に下山するのだが、今回はさらに大岳山に縦走する。
【大岳山】
時刻はちょうど12時、大岳山へ1時間半余りの尾根歩きに入る。この区間では大岳山から下って来た多くの登山者と出会った。この区間も大体歩き易いが、右から左に吹き抜ける風が強い(写真)。
最後の急登で岩や鎖を経て大岳山山頂に飛び出した(写真)。
ここも10数年ぶりの再来だ。山頂は特に南側が開け、気持ちの良い展望だ。右端に御前山があり、大きく根を張っている。左にかけて山並みが続くが、残念ながらやや霞んでおり富士山は見えない。午後1時を回った山頂は日だまりで暖かく風もなく、10人前後の登山者が思い思いに過ごしている。小鳥も飛んできて、人のすぐそばで忙しそうに何かつついている。ずっとのんびりしていたいところだが、1時半過ぎ、御岳山に向かい下山にかかる。
(写真)大岳山山頂から南側の展望 右端に御前山。
【御岳山から下山】
急坂を下ると杉木立の中に大岳神社がたたずみ(写真)、さらに大岳山荘が打ち捨てられたようにしている。木立の切れ目から、山並みや送電線の向こうに東京の町並みが望める。
その先の分岐で鍋割山と奥の院に登り返す道に入る(写真)。
鍋割山のピークは展望がなかったが、その先の下りで前方の樹間に鋭くとがった峰が見えた(写真)。果たしてこれが奥の院だった。
奥の院山頂には小さな祠があり(写真)、すぐ下に戸を朱色に塗った奥の院の建物がある(写真)。
ここから下る尾根道は杉の大木の並木道だ(写真)。
水道施設がある場所で谷筋の道と合流し、長尾平分岐を過ぎると、初詣客で賑わう御岳神社の区域に入る(写真)。3時半になっており、後方の木立に日が沈もうとしているが、三角形にそびえるのは先ほどの奥の院だろうか(写真)。
右手には日ノ出山があり、それに続く稜線が東京の町並みへと下がっていく。人混みの中に入り、ケーブルカーとバスで御嶽駅に下り、タイミング良くホリデー快速に乗り、帰宅した。
今回は、主に10数年前に歩いた山域だが、御前山と大岳山を縦走するコースタイム約7時間半の区間を休憩を入れて約8時間半で歩き、満足の1日だった。次は御前山と三頭山を縦走し、奥多摩主脈を歩き通してみたいと思う。
東京から望める奥多摩の山並み(写真)で、大岳山の右に三角に突き出たピークがあるが、奥の院であることが分かった。
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