丹沢山・蛭ヶ岳2013/12/12

[丹沢]                 →休日の山歩き top
丹沢山(1567m)・蛭ヶ岳(1673m)
2013年11月9日(土)

紅葉の見所も高い山からかなり高度を下げ、遅れぎみながら、丹沢に車で出かけることにした。丹沢山・蛭ヶ岳・塔ノ岳の3つのピークへは、いずれも複数回行ったが、それらの間の稜線は1回しか歩いてないので、今回は、丹沢山と蛭ヶ岳の間を歩く計画を立てた。丹沢の山中を、宮ヶ瀬湖からヤビツ峠に県道が縦貫しているが、その途中の塩水橋に車を停め、最短距離で丹沢山に登り、蛭ヶ岳まで往復する。コースタイムは、丹沢山の往復だけだと6時間余のところ、蛭ヶ岳に往復すると9時間を超える長丁場だ。
塩水橋から丹沢山に登るルートは天王寺尾根と堂平経由と2つあるが、堂平で下山すれば、最後は長い林道歩きだから、夕方暗くなっても大丈夫だろう。ぎりぎりのタイムテーブルとして、午前7時に登山口の塩水橋を出発し、コースタイムどおり歩き、2つの山頂でそれぞれ30分程度休憩すると、最後は午後4時半頃から林道歩きになり、登山口には5時半頃到着することになる。
地図

[行程]
塩水橋ゲート7:00→7:24本谷橋・天王寺尾根登山口7:30→7:48天王寺峠→9:26堂平分岐9:34→10:06丹沢三峰に合流→10:10丹沢山山頂10:52→11:30不動ノ峰→11:39棚沢ノ頭→11:53鬼ヶ岩→12:19蛭ヶ岳山頂12:36→13:23不動ノ峰→13:58丹沢山山頂14:04→14:07丹沢三峰分岐→14:28堂平・天王寺尾根分岐14:35→15:17塩水林道登山口15:27→16:27分岐→16:30塩水橋ゲート

【塩水橋のゲートへ】
週末の土曜日、天気は晴れのち曇りと下り坂の予報ながら、昼間は持ちそうだ。午前5時に小平を出発し、16号線八王子バイパスから橋本で相模湖方面への国道に右折し、津久井湖から山越えで宮ヶ瀬湖に至り、中津川沿いに山に入ると県道は細くなる。前回の下山時に、歩きの途中から車に拾ってもらった区間だ。
目的地の塩水橋に至ると、ここは丹沢山に至る人気の登山口で、随分な車が入ってきており、既に駐車可能なスペースはあらかた埋まっている。ちょうど、本谷林道の通行止めゲートの真ん前にまだスペースがあったので、停めさせてもらった。
塩水橋 本谷林道ゲート

【本谷林道を歩き天王寺尾根の登山口へ】
何組かの登山者が先行する中、身支度をして、午前7時にゲートをくぐる。想定した時間表とぴったり同じだ。前回は、宮ヶ瀬湖畔から歩き始め、丹沢三峰の長い稜線を経て丹沢山に登り、天王寺尾根から下山してここ、塩水橋を通った。今回はその天王寺尾根から登ることにし、本谷林道を歩く。すぐに右手に塩水林道分岐(瀬戸橋)を見送るが、これは今日の下山口となる堂平からの道だ。川沿いに赤や黄色に色づいた木が綺麗だ。
本谷林道

【天王寺尾根から丹沢山へ】
やがて見覚えのある本谷橋の天王寺尾根への入口に到着。ここから登山道になる。登山道の取付きは沢の右を高巻く階段になっているが、堰堤をステップで乗り越えて沢に入ることもできる。
本谷橋 天王寺尾根登山口

植林の中を急登すると、程なく天王寺峠で、天王寺尾根に乗り、植林の間の急登を続ける。尾根の左側、南斜面が植林帯で、右斜面が広葉樹など雑木帯のようだ。鹿よけ柵が道に沿って張られているものの、扉は開放されており、現在は木の幹に1本1本ネットを巻いて鹿から守っているようだ。
天王寺尾根

やがて広葉樹も多くなり、既に落葉した木が多く見通しが良くなった中、黄色や赤に色づいた木も残り、美しい光景だ。
天王寺尾根

天王寺尾根

堂平からの登山道と合流。ここでパンとおにぎりでエネルギー補給。
天王寺尾根・堂平分岐

この辺りからガスが出始めた。鎖場の所で荷揚げの人に、山頂もガスだろうかと尋ねると、西風がガスを吹き飛ばしてくれることもあるが、今日はどうだろうか、との答えだった。長い階段状の木道を登り、丹沢三峰からの尾根に合流。2匹の行儀の良い犬を連れた人などと話をし、10時10分、丹沢山山頂へ。

【丹沢山】
広い丹沢山頂は、やはりガスで展望がないが、多くの人で賑わっている。塩水橋から最短距離で登ってきた人が多いのだろうか。
丹沢山山頂

丹沢山山頂

丹沢山山頂

弁当を食べ、蛭ヶ岳に向かって出発。

【丹沢山から蛭ヶ岳へ】
笹原の急な下りに木道の階段が付いている。ガスが晴れそうになり、前方に不動ノ峰が見え隠れしてきたので、階段の途中でしばし足を止めた。
不動ノ峰方面の展望

この間に若い男性の登山者が追い越して行く。ガスがなければさぞかし気持ちの良さそうな道が笹原の間に続いている。風は左手から右手に(西から東に)吹いており、かろうじてガスにならない空気も、右手の尾根を超えたところでガスになっている。
不動ノ峰方面へ

この道を下って登り、休憩所を過ぎて不動ノ峰のピーク、次に棚沢ノ頭でユーシンへの道を分け、鬼ヶ岩。
鬼ヶ岩

先ほどの男性は、歩きは速いのだが、途中で水場の方向とかユーシンの方向に寄り道して歩くものだから、私と前後して歩いている。岩場を下って登り、12時20分、蛭ヶ岳山頂に着いた。

【蛭ガ岳】
蛭ヶ岳山頂も休む人が多く、賑わっている。これで3度目の登頂だが、一度も展望が良かったことがない。
蛭ヶ岳山頂

蛭ヶ岳山頂

先の男性は、大倉から来て、この後は焼山の登山口へ午後4時台のバスを目指して下るとのこと。私が初めて丹沢に来たときと逆コースだ。そして私も塩水橋まで戻らなければならない。15分程休んで、この男性と別れ、丹沢山への道を戻る。

【丹沢山へ戻る】
想定した時間表より約1時間早く、余裕がある。鬼ヶ岩手前の岩場で脚がつってしまい、休んでいると、若い男性が追い着いてきて、塩飴を分けてくれた。親切な人だ。2時、丹沢山頂。相変わらず濃いガスの中、登山者も少なくなっている。早々に下山にかかる。

【堂平を経て塩水林道へ】
小雨もぱらついてきたので、堂平・天王寺尾根の分岐で雨具を着て、予定どおり、堂平への道を取る。急な階段を下り、休んでいる若い男女を追い越し、堰堤を右から左へ渡り、堂平のブナ林を下る。
堂平 ブナ林

堂平は地図によれば比較的緩やかな斜面が広がっている場所のようだ。ブナの木は大方の葉を落とした後だ。斜面を左にトラバースして下り、塩水林道に出合う。
塩水林道へ

山の関係者の車が3台程停まっている。荷揚げの人もここを使うのだろうか。3時15分過ぎで、想定した時刻表より約1時間いペースを維持している。

【塩水林道を歩き塩水橋ゲートへ】
ここから1時間余りの林道歩きが始まる。登山地図には、林道なら35分の区間をショートカットして25分で下る登山道が書かれているのだが、その入口を見つけることができなかった。林道は舗装されており、くねくね曲がって下る。
塩水林道

先ほどのショートカットの下方の入口と思われる場所は、ガードレールが切れて、ワサビ沢出合との書き込みがあり、沢沿いに道が続いているようだが、登山道の標示はない。なおも林道を下り、橋を渡って朝の本谷林道に合流し、塩水橋のゲートに4時半に着いた。朝はたくさんあった車もほとんどなくなって静まりかえっている。結局、休憩を含めてコースタイムで歩き、1時間早く下山した。
車で出発するまで20分程帰り支度をしたが、その間にも先ほど追い抜いた若い男女は下りてこなかった。暗くなって大丈夫だろうかと思いつつ、この場を発ち、宮ヶ瀬湖へと下山した。